10.先輩Sさんとのお話
前回のブログの終わりに紹介した奥さん+4人の彼女をもつSさん。
なんだかこの紹介文だけでお腹いっぱいになりそうですね。
まぁ気を取り直して…
Sさんは私がいた会社のトップセールスで、車と洋服,サッカーを愛する体脂肪率1ケタ台の細マッチョ。
普段はにこやかで面倒見のいい気さくな方ですが、いきなりプッツンすること(だいたい私が原因)と女性問題がたまにキズ。
そんなSさんは入社1年目の私の教育係ということもあって、正直書ききれないくらい多くの思い出があります。
Sさんとは下の名前が同じだったり洋服の趣味が似てたり共通の話題も多く、よく食事や遊びに連れて行ってもらったり、何かとよくしてもらった私の恩人です。
Sさんおススメのラーメン屋や穴場のサンドイッチ屋、Sさんのお客さんが経営している焼き肉屋…
私がやらかしたクレームについて謝罪への付き添い、私のつたない接客のフォローなどなど…
店舗の中では一緒にいる時間も長く、かなりの影響を受けた人なので思い出すと感慨深いですね。
いやぁ、当時の私は融通のきかない性格だったので、私の納得がいくまで本当に辛抱強く付き合ってもらったと思います(汗)
Sさんからは輸入車セールスとしての立ち振る舞いや身の恰好、お客様への気遣い、交渉術など、セールスとして重要な要素をすべて学びました。
そのおかげもあって入社4年目に差しかかるころ、メーカーのとある中古車の売上部門ではあるんですが全国2位に輝くことができました。
Sさん様々です。本当にありがとうございます。
接客の指導はけっこう緩めだったんですが、Sさん本人のこだわりもあって立ち振る舞いやお客様への気遣いはかなり厳しく指導されたのを覚えています。
もうすごいんですよ。私の歩く姿からすべてチェックされていて、インカム(店内無線機)で…
Sさん「Jenshin、今、猫背になっている」
「Jenshin、焦っても店舗では走らない」
「Jenshin、奥さんを先に気遣わなきゃダメだろ」
Jenshin、Jenshin、Jenshin、Jenshin、……
私「うわあああぁぁぁぁ」
こんな感じで1年目は常にあたふたしながら日々の指摘をクリアしていました(汗)
正直、こんなところ気にする必要あるか?と思うことも多々ありました。
たとえば、契約書に記入してもらうペンは必ず高級品を準備する、季節に関わらずジャケットは必ず着用する、などなど…
ただ、これらはすべて特別感の演出に必要なことなんです。
Sさんはよく、「輸入車を買い求めるお客様たちは他の人や車にない“特別なモノ・人とはちがうモノ”を求めている」と言ってまして、その1つが特別感だと言っていました。
私たちセールスは、お客様が求める特別感を演出する舞台装置でなければなりません。
「町の車屋さん」ではない、少しの非日常感を楽しめる空間を作ることが大切なんです。
そのためにも、ちゃんとした小物をもつことや立ち振る舞いが洗練されている必要があるわけです。
中には緊張した面持ちで来店して、いざ入ってみると作業着のダウンを着たセールスに接客されたり、誰も出迎えに来ない・相手にされない経験をしてガッカリした人もいると思います。
Sさんは、そういった立ち振る舞い、とくに気遣いが完璧といっても過言ではなく、ユーザーの皆様からは絶大な信頼を得ています。
私もずい分鍛えてもらいましたが、一生比肩することもできないだろうと思います。
それに十中八九、女性にモテるのもこのパーフェクトな気遣いがなせる業なのだとも思います。
私は活かせませんでしたが(笑)
そういえばこの話を書いていて、気遣いの種類は2つあることに気づきました。
これは私の主観なので参考までですが…
1.相手が喜ぶことを想定して行う「気遣い」
2.相手によく思われたいまたは冷たい人と思われたくなくて行う「気遣い」
があることです。
この2つのちがいって、対人評価の捉え方がポジティブな方が1.で、ネガティブだったり少し歪んでいる方が2.のような気がします。
実際、2.の気遣いは上っ面だけなので、その場しのぎの考えが透けて見えるんですよね。
そう思うと、相手にとって何が必要なのか、どういう行動や言動をとることが相手の嬉しい気持ちにつながるのかを考える必要がある1.の気遣いを身に着けることができたのは、私の人生の財産といえます。
さて
次回は個性豊かな歴代店長たちをまとめて紹介しようと思います!
自由奔放すぎる店長から株大好きな店長まで、先輩3人にも劣らない個性豊かな店長たちを楽しんでいただけたら幸いです。
ちなみにどれぐらい自由奔放かというと、営業中に酒盛りをはじめちゃうぐらいです!
では、また次回をお楽しみお待ちください。