元自動車セールスマンが大学院で博士号を取るまでの話

私のセールス時代の話と大学院での生活を中心とした回想録です

6.開店準備は実働時間に含まれない

 

働きだして最初に思った疑問は

 

自分の会社の実働時間は何時間だろう?

 

でした。

 

私のいた店舗の営業時間は9時30分~18時の7時間30分労働でした。

まぁ、そんなはずはありませんが。

 

 

私「9時30分営業開始なんで10分前くらいに出社すればいいですか?」

店長「なーにいってんの!8時30分には来なさい!」

 私「 」

 

私は正気を疑いました。

 

 

なぜこんな早くに来なければならないのか

(朝弱いから)もっと寝ていたいのに…

 

 

これは読者の方に自動車セールスをしている方がいらっしゃったらご存じかもしれませんが、車屋の開店準備はとても時間がかかるんです。

 

簡単に言えば、朝の開店準備は屋内外の展示車清掃(洗車)とショールーム・整備工場・駐車場の清掃を行います。

ただ、私のいた店舗では屋外展示車が多く、1台1台丁寧に洗車していたので開店準備にとても時間がかかっていました。

 

それから開店準備が終わってから各自の業務準備をするんですが

 

 私「あれ?店長。出退勤を記録するタイムカードが見当たらないんですけど」

店長「あぁ、あれね。そういえばいつの間にかなくなってたね。

   まぁ気にしないでいいよ。はい。こっちにハンコ押して」

 私「…店長。これは。」

 

渡されたものは出勤簿でした

(ラジオ体操に出席したら押してもらえるスタンプカードをイメージしてください)

 

今の時代に出勤簿!?

勤務時間管理できないだろ!というか、さっきの開店準備は労働時間に含まれるの!?

 

と、いろいろ疑問が出てきたので店長に聞いてみました。

 

 私「店長!これ(出勤簿)、出退勤の時間が管理できないんですけど…」

店長「そうだね。できないね」

 私「さっきの開店準備、1時間もかかっていましたけど労働時間に含まれますよね」

店長「そんなわけないでしょ!開店準備は“開店準備”!実働時間は今から!

   ちなみにお店は18時に閉まるけど、それ以降の仕事はサービス残業だから。

   わかったね!」

 私「 」

 

これがブラック企業か…。

現代社会の洗礼を受けた気分でした。

 

タイムカードが存在しないとかサービス残業は中小企業にはよくある話らしいのですが…

いや、今の時代よくあっちゃいけない話でもあるんですが(汗)

新卒1年目の私にとっては十分衝撃的でした。

 

ちなみに出勤簿の管理も相当いい加減もといゆるーいもので…

 

   お局「Oさーん!また出勤簿が2週間分押されてないんだけど!」

先輩Oさん「いっけね、忘れてたわ(笑)お局さん、俺の代わりにハンコ押しといてー!」

 

と、本人以外も押せるし、何なら押さなくてもあまり支障がないような存在

 

始業時間についてはかなり思うところがあったので(お金も発生しないですし)、何とか遅くできないか、あわよくば消滅できないか闘いました。

 

そして4年の月日をかけて、短くすることに成功しました!

 

20分だけ(泣)!

 

力及ばず始業開始が8時30分から50分に変更することが精一杯でした…

 

 

 

さて

 

現在では残業規制が厳しくなったこともあって、中小企業も少しは職場環境も改善されてきているのではないかと願うばかりです。

 

ただ実態としては私がいた店舗のように、そもそもタイムカードを置いていない会社はどう対処しているのか気になるところですね。

 

 

 

 

 

さて(2回目)

 

次回は自動車セールスはなぜか濃いキャラクター性をもっていることについてお話しようと思います。

自動車セールスの方は中途採用の方も多いので、面白い経歴をもたれています。 

 

私が1番衝撃だったのは、兼業漁師をしながらセールスをされている人でした!

それでは、また次回。